【レポート】重要データを保護するためのアーキテクチャとアプローチ AWS-25 #AWSSummit
こんにちは、AWS事業本部@福岡オフィスのべこみん(@beco_minn)です。
この記事では、2022年5月25日(水)に行われたAWS Summit Online 2022のオンラインセッション AWS-25『重要データを保護するためのアーキテクチャとアプローチ』をレポートします。
みなさん、データは適切に保護出来ていますか?
最近ランサムウェアでシステムが利用出来なくなった企業のニュースをよく耳にする気がします。
本セッションでは、そのような脅威に対するデータ保護アプローチと利用すべきAWSサービスを理解することが出来ます。
セッション概要
企業が扱うデータは日々増えています。データが企業にとって重要な資産となり、重要なデータは厳密に保護・管理しなければなりません。データ保護はオンプレミスでもクラウドでも重要な要素です。このセッションでは AWS が提供するデータ保護に関係するサービスを紹介し、それらのサービスを使った実践的なアーキテクチャについて解説します。
登壇者
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
AWS 技術統括本部 ソリューションアーキテクト
河井 信彦 氏
セッションリンク
下記リンクからセッションの資料とアーカイブ動画をご確認いただくことが出来ます。
なお、セッション情報を参照するためにはAWS Summit Online 2022への無料登録が必要となります。
AWS Summit Online 2022 - 重要データを保護するためのアーキテクチャとアプローチ(AWS-25)
※セッション資料は上記リンク先の「添付ファイル」タブからダウンロードすることが出来ます。
※アーカイブ動画は2022年6月30日(木)まで視聴可能です。
レポート
- なぜデータ保護が必要なのか?
- 企業のデータ量が近年増加している
- 企業にとってデータは重要な資産
- しかし、ランサムウェア、標的型攻撃などデータに対する脅威の影響が大きくなっている現実。。。
- IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2022」ではデータに対する脅威が4つもランクイン
- また、各国で個人情報やプライバシー情報を保護する枠組みや法律が重要視されている
- AWSにおけるデータ保護
- AWSの取り組み
- プライバシーの保護
- データ利用の管理
- アクセスの管理
- 暗号化の管理
- データ保護を行うことでビジネス成果の向上も
- 顧客からの信頼獲得
- 自動化による時間の節約とリスク軽減
- ビジネスの成長に合わせた拡張
- などなど
- AWSの取り組み
- データ分類
Amazon Macie
- S3バケットの中から重要情報(機密データ、個人情報)を検出可能なマネージドサービス
- 評価、検出の結果をレポートとして出力可能
- アクセス制御
AWS Identity and Access Management (IAM)
- 認証・認可の仕組みを提供するマネージドサービス
- ポリシーによって権限を制御
- アイデンティティベースのポリシー
- 主に
何が出来るか
を定義 - 対象
- IAM ユーザー
- IAM ロール
- 主に
- リソースベースのポリシー
- 主に
誰が利用可能か
を定義 - 対象
- Amazon S3
- AWS Lambda
- 主に
- VPCエンドポイントポリシー
- VPCエンドポイントポリシーをアタッチしたVPCエンドポイントを経由することで更に制御可能
- アイデンティティベースのポリシー
- データの暗号化
AWS Secrets Manager
AWS CloudHSM
AWS Key Management Service (AWS KMS)
- 暗号鍵を効率的に作成、管理、運用するためのマネージドサービス
- KMSでは鍵が階層化されて保護されている(envelope encryption)
- 安全性
- KSMキーはAWS CloudHSM(HSM)内で復号される
- HSMにはAWSスタッフであってもアクセスすることが出来ない
- 可用性
- イレブンナインの耐久性を持ったストレージに暗号化されたKMSキーを格納することで永続化
- キーポリシー
- KMSキーへのアクセスを制御するためのポリシー
- 全てのKMSキーには1つのキーポリシーが必要
- データ保護のアプローチ
- アプローチ 1: データ分類
- 重要度と機密性に基づいて組織データをカテゴライズする
- データのカテゴリごとにS3バケットを分けて保管する
- アプローチ 2: 保管中のデータの保護
- 暗号化と適切なアクセスコントロールを行うことで、不正アクセスのリスクを軽減する
- 公開可能情報
- リソースベースポリシーでどこからでもアクセス可能とする
- IAM ポリシーで一般利用ユーザーに
Get
やList
のみを許可
- 重要情報
- リソースベースポリシーでVPCエンドポイントを経由した場合にのみアクセス可能とする
- IAM ポリシーで管理ユーザーにのみアクションを許可
- VPCエンドポイントにセキュリティグループを設定し、更にアクセスを制御
- S3バケットを暗号化し、鍵をAWS KMSで管理。更に、キーベースポリシーで利用者を制御する
- 公開可能情報
- 暗号化と適切なアクセスコントロールを行うことで、不正アクセスのリスクを軽減する
- アプローチ 3: 伝送中のデータの保護
- 今回のセッションでは時間の問題で割愛
- セッション資料末尾に参考資料あり
- アプローチ 1: データ分類
最後に
データの分類、アクセス制御、暗号化、どれも大事ですね。
本セッションではデータ保護のアプローチが構成図と共に解説されており、非常に理解しやすかったです。是非セッション資料をご覧ください。
以上、べこみんでした。